騎士戦争


ここの建物の構造上、神の間から見ると数字の大きい部隊ほど離れてあり、一番近くに第一部隊や二部隊の部屋がある。


四部隊以降は別の建物内で、存外離れているのが難点だった。


「分かりました、お待ちしております団長殿!」


おどけた口調でロッシュはその場にピシッと立った。


とても隊長とは思えない様だ。


フェンはそれを冷たく見遣ると、彼に背を向けた。


それきり、第一部隊のドアは閉まる。


これをよしと思い叫んだのは


「全員、起きろ!時間だぞお前ら!エディ、戻って来い!! 朝飯ついでに連絡がある!!」


他でもない、ロッシュだった。


しばらくすると部屋の奥が騒がしくなり、彼は1人で笑う。




一番にロッシュがいた共用部屋に出てきたのは、小柄な男で、あとからはアリの行列のようにぞろぞろと湧き出てきた。


「どうしたんですか、隊長」

と、彼を心配する者もいれば

「隊長、朝からまた酒でも飲んだんですか?」

そんな風に別の角度から心配する者もいたりで、あっという間に部屋には大勢集まった。
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