騎士戦争


裏切りだ


そう思っても遅すぎてしまうという悲しい結末


千人の軍隊に紛れ込んだ魔物は、人間を殺し続けた


「とりあえず、ここで死ぬのは九百だねぇ」


また一つ、と首を落とす魔物の王


「う、ああぁ!」


刃向かってきた奴で二人目と楽しく語る


錯乱中は、誰しもが固まったままだが体は機能している


恐怖

殺されるという恐怖で、兵士一同の目的が変わった


裏切り者を殺せ、と


一万の軍がぶつかりあう影、小規模な争いが起こる


だがしかして、ここにいるのはよりすぐりの先鋭たちであり

彼らの死はこの戦争に大きな影響を与えるが


「抵抗しない方がいいよ。痛い痛いとわめきながら死ぬのは辛いだろう?」


何もかもがビギナーの思い通りであった


よりすぐりの先鋭たち――そこから更なる強者たちはビギナーの直属兵


まあ、少しはやられたみたいだが確実に数は減っていた


砂と一緒に巻きあがる悲鳴


聞いていて気持ちが良かった


< 29 / 73 >

この作品をシェア

pagetop