騎士戦争


「いつだってそう。人の命が絶えるとき、私は人間以上の存在となる」


――強者はいつだって、人間ではないんだ


ならば、こうして耳を塞ぎたくなる悲鳴をあえて鳴り響かせ笑う男は


「赤をぶちまけ、己が時を終わらせてくれ……!私は君たち以上の時を生きてやろう。

それこそが、私がこの時に君臨する唯一の意味なのだから」


九百の命を踏みつけ、九千の信頼を踏みにじる死神であった


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