姫のさがしもの。


優希は年上好きだ。




私に気を遣って

ついて来てくれたと思って

感謝してたんだけど



なんか優希、合コン気分?


まさか本気で

和泉さん狙おうとか
思ってる!?




「じゃあさ、

優希が和泉さんと
うまくいって、

私が宮岸さんと
うまくいったら


ダブルデートしちゃう?!」




なーんて、


私が宮岸さんと
うまくいく訳ないけど

ちょっと
楽しそうじゃない?



「姫夏!


中学生じゃ
ないんだからさぁ!


ダブルデートとか、

今時ないでしょ〜」



優希は笑いながら
私の妄想を否定してくる。


「いいじゃん〜

ダブルデーツ!」


私は口を尖らせて
答える。


ギャハハハと
大声で笑う私たち。



すると

後ろのほうで




バタン



扉の開く音がした。
< 176 / 544 >

この作品をシェア

pagetop