姫のさがしもの。
進展
それからの一週間は
長かった。
毎日ドキドキしながら
金曜日がやってくるのを
待っていたから。
ただ、
毎日の日課の、
帰り道にする
栄太への電話だけは
とても辛かった。
…彼に抱かれながら
宮岸さんのことを
考えていたなんて
絶対に言えない。
そして、
金曜日の
宮岸さんとのデートも
絶対に
気づかれる訳には
いかない。
ふたつの秘密を
隠しながら、
栄太と話すことは
とても胸が痛んだ。