姫のさがしもの。
「そんな…!
宮岸さん、
今日もぜんぜん眠れてないし
今日はまっすぐ
家に帰って。ね?
私なら大丈夫だから」
震える声で
そう答える私。
「姫夏…
俺、姫夏がしんどい時に、
俺に連絡くれて
嬉しかったんだよ。
頼られて嬉しいの!
だから、もっと甘えてくれよ。
俺のこと
気を遣わなくていいから!」
…宮岸さんは
なんて頼りがいのある
男性なんだろう。
私、うれしくって
また好きになっちゃうよ。
「…うん、ありがとう。
ほんとは夜が不安。
夜がくるのが怖い。
宮岸さんに
側にいてほしい」
私が本音を伝えると
宮岸さんは
すごく嬉しそうな顔をした。
「ん、わかった。
じゃあ、19時には
行くから。
それまで姫夏は
眠れるなら眠っておいて。
何かあったら
電話して。
俺、仕事中でも
ちゃんと電話出るから!」