姫のさがしもの。
「でもね、
仕事の話ばっかりで
面白くないだろうなって
わかってるんだけど、
愚痴とかね、
栄太だから聞いてほしいし
ついつい話しちゃうの…。」
「…そっか。
うん、
じゃあいいや。
…さ、今日は
もう遅いから寝よ」
って…
静かに答える栄太。
やっぱり栄太、
まだ怒ってる?
「…ほんとごめんね。」
もう一度私が謝ると
「ううん、いいよ。
おやすみ」
栄太は少しだけ優しい声で
言ってくれて
電話は切れた。