甘い甘いケーキはどう?短編集
「蒼斗くん…不安だった…」
「不安にさせてゴメンな?」
優しく包み込んでくれる腕。
私とは違う男の人の匂い。
蒼斗くんだ…
私はそれだけで安心した。
「ゴメンな?
真菜を不安にさせといて、冷たいこととか言ってしまって…」
「もぅ…大丈夫…」
蒼斗くんは体を離して目を見てきた。
「俺には真菜しかいない。
真菜だけでいい。」
そう言って一週間以上ぶりのキスをしてくれた。
そのキスは不安がスッと抜ける感じがした。