baby love
「――っ!」
ななななになになに今の!
今のなに!?
私にはかなり無縁な単語が聞こえてきたような…!
「ぇ、…え?」
恥ずかしくて言葉が出なくて、ちらりと目線をあげて桜田くんを伺うと。
ばちりと気まずそうな桜田くんと目が合ってしまった。
その瞬間、目線はパッとそらされて桜田くんは体ごと前を向いてしまう。
あれ…?
私もしかして、勘違いしちゃった、の…?
もしかしてさっきの違う人のこと言ってた?
(だとしたら恥ずかしすぎる…!)
あまりの羞恥に耐えきれず机に顔を伏せた。
その日はずっと、そのまま。
本当は暴れてしまいたいのを堪えてただ机にうつぶせていた。