Self-indulgent.go.go!
揺らめく紫煙と流れるカントリーソング。
年季の入った真っ赤な軽自動車で、あたしは日常を捨てる。
当に捨ててしまっていたのかもしれない。
それはいつからだったであろうか。

お母さんが死んだ時。
お父さんに犯された時。
梓さんに出会った時。
お父さんを殺した時。

いつからだったんだろうか。

巡らす思考に答えなど出ない。
いつからか捨てていたのだろう。

選んで、進んで、そして、得たものと失したもの。


「…あたしも、サングラスが欲しいな。」


夏の射す様な日差しに、そんな呟きを零して。
< 16 / 37 >

この作品をシェア

pagetop