Self-indulgent.go.go!
昼御飯を食べようと、あたし達は食堂へ足を運ぶ。
先に歩く梓さんを少し後ろから眺めてみた。

真っ直ぐに背筋を伸ばし、ハイライトを銜えながら紫煙を引いて歩く。
濃いグリーンのワンピースの裾が、ストレートのショートと共に風にさらわれていった。

あたしはああまで、真っ直ぐに背筋を伸ばして歩けるだろうか。


「菫、何食べるの?」


問い掛けられて、我に返る。


「オムライス。」

「ケチャップはハート描きなよ。」


からかう様に言って、綺麗な指が、煙草を灰皿に捻消した。
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