Self-indulgent.go.go!
「…タイムマシーンは、いらないもの。」
ふと漏らした呟きは、果たして届いていただろうか。
どちらでも構わないか。
オムライスを掬って口に含めば、先程の苦味が中和されていく。
食後に耳にする曲は、きっと先程とは違う曲。
「カントリーロードとかがいいな。」
蕎麦を啜る梓さんに、笑みを浮かべてそう言った。
あの真っ赤な軽自動車に、果たしてカントリーロードが置いてあるだろうか。
それでも、タイムマシーンはいらない。
お願いもしない。
過去をやり直してしまうことは、今のあたしでなくなってしまうことだから。