Self-indulgent.go.go!
もう一度首を眺める。
多少の異臭に顔を歪めつつ、マスクを付けてファブリーズを吹き付けてみた。


「それ、効くの?」

「…さあ?」


聞かれても解らない。
あたしは首を捻った。
しないよりはマシな気がしただけだ。

生きるも死ぬも、生かすも殺すも、そう難しいことではない。
同じ様に、この首だけになった男が、あたしを犯したのも、きっとそう難しいことではなかったんだろう。
あたし達が、この男を殺したのも、また同じなのだ。


「…深いなあ。」


掴んだ首をビニール袋にくるんで、後部座席に横たわる体とシートの間に、ぎゅうぎゅうと詰め込んだ。
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