B L A S T

「カズ。助けに来たぞ」


後ろから回り、おれたちはカズのそばに駆け寄る。

驚いたカズは目をぱちくりさせている。

それから我に返ったように突然首を左右に振り始めた。

その様子を疑問に思ったおれはタクマやテツと目を合わせる。


「どうした?」


そう聞くも、カズの口はガムテープで貼られていて答えられない状態だ。


「今、はがすから待ってろ」


とおれがガムテープに手を差し伸べたその瞬間。








「馬鹿、彬!


ーーー罠だ!」








突然目の前が暗くなり、振り返るとセイジがおれを見下ろしていた。

よく見るとその手にはアルコール瓶が握りしめられている。

やがてその瓶はおれの頭目がけてゆっくりと振り下ろされようとしていた。




ーーしまった…!!




気が付いた時にはもう遅い。

ラベルはもう目の前。

思わず目を閉じた。
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