B L A S T
Act.31
沈黙が漂う。
「…んだと?てめえ、今何つった」
おれは肩を震わせながら、イツキを睨みつけた。
ふう、とため息を漏らすイツキ。
「お前にセイジは倒せない。そう言ったんだ」
その言い草にかちんと来たおれはイツキの胸倉を掴み、声を荒げた。
「聞き捨てならねえな。なんでてめえにそんなこと言われなきゃなんねえんだ!何様だ、てめえ!」
「お、おい。藤ヶ谷!今はそんなことで喧嘩してる場合じゃねえだろ」
とタクマ。
「そうスよ、藤ヶ谷さん!ひとまず冷静になりましょう」
それからテツまで間に割り込んできた。
「冷静だあ?あんなこと言われて冷静でいられるかよ!」
するとイツキはふっ、と鼻で笑った。
もちろんおれはそれを見逃さない。
「…てめえ、何がおかしい」
イツキは口元に笑みを浮かべたまま答えた。
「そうやってすぐ熱くなるお前だから、だから任せられないんだよ」
「ーーッ…!!」