愛してる
そう誓った日、アタシと誠は指輪を買いに行った。
誠が淋しくないように。
『コレは?』
『イイね、それ。』
シンプルだよね、やっぱ。
その日、アタシは誠を連れ回して、至る所で写真を撮った。
記念を残したかったカラ。
『愛。』
『ン?』
『俺なんかといて幸せ?』
『俺なんかトカ言わないでよ。すっごい幸せだもん。』
誠は淋しい顔して一言、
『そっか・・。』
と、言った。
何で淋しい顔するの・・?
不安になる。
『言いたい事、あるんじゃないの?』
『え?』
『アタシ別に平気だから、何でも言って。』
『俺が死んだら、本当に好きな人と結婚して、幸せな家庭作って、いつも笑ってていてな。』
アタシは精一杯泣くのを我慢した。
ケド、溢れずにはいられなかった。
『そんな淋しい事・・言わないで・・。』
『愛・・・・でも、俺二十歳になったらさいは・・。』
『再発なんてしない!!絶対に・・・。』
誠と離れたくない、ただ当時はその事しか考えてなかった。
アタシは神社にいって1000円を入れた。
『誠が再発せずに、ずっと一緒にいられますよーに!』
神様、誠を苦しめないで・・
どうか、助けて下さい・・。
『何、願ってたの?』
『秘密!』
『何それ・・。』
アタシは誠の手を握った。
『帰ろう!』
『そうだね。』
幸せだった・・・あの時は・・。