愛してる
-to2-
運よく、誰も病室には来なかった。
アタシ達はカーテンを閉めて、誰にも見られない空間で、愛を確かめあった。
『愛?』
『ン?』
『愛……。』
『どうしたの?……誠?』
誠は右手で目を押さえてる。
『どしたの?』
『愛が、愛しすぎて……辛い。』
辛い……?辛いって………
アタシが重荷?
『愛、俺らわか……。』
『嫌!』
別れたくないよ。
……こんなアタシが重荷なのかな?
『誠、アタシ邪魔?重荷かな?』
誠は目を閉じた。
『目閉じると、最近愛が泣いてる顔が浮かび上がるンだ。』
『………。』
『別れよう。』