three times love 〜alrue〜
『…』




「アメリカに二年間…」




『いつから?』




「来週出発するの」




『そっか…』




「レイ君、最後のワガママ…聞いてくれない?」




『何?』




「駅まで…送って欲しいの」










『分かったよ』








それからマリと








時間の打ち合わせだけして








電話を切った








今までとは違う







元気のない声








でも








オレには







マリにかける言葉はない








これ以上







中途半端な優しさは







きっと







マリにとっても







優しさなんかじゃないから








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