蒼翼記


ふと、

角を曲がった先、10メートル程の所にドアがあり、そのドアの小窓から微かに、しかし確かに明かりがもれていた。





音を、気配を殺しドアに近付く。













そっと小窓を覗くと、白衣を来た男達が誰かを解剖していた。







(…人体実験か…)








城の人間がやりそうな事だ。


少しずつ、中を見渡して行く。


白衣の間に見えた死人の顔を見て、僕は自身の口から零れた言葉に気付かなかった。






「…リン…」









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