蒼翼記
「しかしタールやナツメ、トーガのように好意的な者だけではないぞ?」
メイスフォールの言葉を双頭黒馬が引き受ける。
「そうだ。
森の奴ら、ど、獰猛な奴、たくさんいる」
「なにより、リンはまだ、王に許し、貰っていない」
「うん。そうだね」
許し、とは勿論この森に住み着く許可の事だが、僕は住み着く許可どころか王聖地と呼ばれる王のいる場所に近付く許可さえおりていないらしい。
メイスフォールに言わせれば普通の人間だったならこの森の住人達の洗礼に逢う所を僕の場合は最初に見つけたのがライアだった上にこの森で蝶よ花よと育てられた彼女が僕を気に入ってしまったがためにその洗礼を皆が先送りにしているのだそうだ。
この二匹(三匹?)だって今でこそ普通に話をしてくれるが会った当初はやはり警戒の色が見えていた(威嚇する猿そっくりに歯を剥き出しにしてみたりかなり遠巻きにしていたり)。
まぁそれもライアの一言であっという間になくなったあたり、(メイスフォールも言っていたが)ライアの相手を見る目は信用できるらしい。
メイスフォールの言葉を双頭黒馬が引き受ける。
「そうだ。
森の奴ら、ど、獰猛な奴、たくさんいる」
「なにより、リンはまだ、王に許し、貰っていない」
「うん。そうだね」
許し、とは勿論この森に住み着く許可の事だが、僕は住み着く許可どころか王聖地と呼ばれる王のいる場所に近付く許可さえおりていないらしい。
メイスフォールに言わせれば普通の人間だったならこの森の住人達の洗礼に逢う所を僕の場合は最初に見つけたのがライアだった上にこの森で蝶よ花よと育てられた彼女が僕を気に入ってしまったがためにその洗礼を皆が先送りにしているのだそうだ。
この二匹(三匹?)だって今でこそ普通に話をしてくれるが会った当初はやはり警戒の色が見えていた(威嚇する猿そっくりに歯を剥き出しにしてみたりかなり遠巻きにしていたり)。
まぁそれもライアの一言であっという間になくなったあたり、(メイスフォールも言っていたが)ライアの相手を見る目は信用できるらしい。