†シークレット・ラブ†


「祥子!」


「イヤッ!行かないで!!」



誠司にすがる彼女の声


「祥子!」


あたしの名を呼ぶ誠司の声



あたしは、振り返る事なく走りつづけた。


もしかしたら



誠司が
あたしを追いかけて来てくれると


心の奥で信じていたから…


ーーーーー…けど……………




息が上がり
足を止め
震える肩を
落ち着かせながら

後ろを振り返った時

そこに




誠司の姿はなかった……。





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