†シークレット・ラブ†

あたしは
何も言わずに

部屋を飛び出した…



「祥子…」



誠司の
悲しげな声だけが
暗い廊下に響いた…


だけど





玄関のドアを開けて

飛び出した
あたしを


誠司は


追って来なかった…



涙 溢れ
唇噛んで
駆け下りた階段


早く
どこかに
行ってしまいたくて

暗闇に1人
逃げ出した…




もう…


あたしの居場所は


ここにはないと
心の中で泣き叫びながら



流れる涙を
そのままで…




その時…





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