†シークレット・ラブ†
戸惑う心
翌日──…
あたしは、あの喫茶店の前に立っていた。
右手に、借りていた白い傘と
何かお礼をと──…
散々悩んで迷った挙げ句に作ったクッキーをバッグの中に忍ばせながら──…
別に──普通に渡せばいいのよ…
別に──深い意味なんてないんだから──…
ただ、お世話になったお礼なんだから
雨に濡れて助けてもらったんだから
お礼するの、当たり前じゃない──…
そう自分に言い聞かせる──…