†シークレット・ラブ†


「こんにちは──…」


緊張しながら、挨拶をした。




「あっ─…昨日の──…」



「はい─…」



良かった。顔、覚えていてくれた──…。






「あの、傘を返しに来ました。」



すると、カウンターにいた彼が歩み寄ってきて



「わさわざ、届けに来てくれたんですか。ありがとうございます。」



そう、また眩しい笑顔でニカッて笑った。




この笑顔には弱い─…



ドキドキしながら、バッグの中からクッキーが入っている袋を取り出して



「あの、これ、ほんの、お礼です。ありがとうございます。助かりました。」


そう言って、手渡した。





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