†シークレット・ラブ†
「どうかな?」
プハァ──…と白い煙りを吐きながら、誠司は
「いいよ。いってきな。」
そう笑顔で答えた。
「よかったぁ~。ありがとう。」
「祥子も、ずっと家の中にいるのも、息が詰まるしな。自分の世界広げるの、いいと思うよ」
「ありがとう。誠司。ねぇ、お菓子と、料理、どっちがいい?」
「そうだなぁ~~お菓子。が、いいかな。俺、甘党だし。クリスマスは、祥子の手作りケーキか?」
「うん。分かった、任せて♪」
あたしは、家の外の世界に、自分の居場所ができる。
その事に、ただ、喜びを感じていた。
これから起こる事など、気付きもしないで──…