道標
そして私は紗智と未奈美を恨むと共に自分を恨んだ。


保育園に頃からの親友だったのに・・・


ずっと一緒にいたのに・・


私は未奈美のことを何でもしっているつもりでいた。


悲しいときもうれしいときも一緒に泣いて笑っているとばかり思っていた。


未奈美が苦しくて、悲しくて一人で悩んでいたに。


なんで気づいてあげなかったのだろう。



なんで昨日未奈美の異変に気づけなかったのだろう。



あの留守電は未奈美からの最初で最後のSOSだったのにふざけにしかとらえなかったのだろう。



毎日ふつうに言っていた一言
「ばいばい!また明日ね!」
この言葉がどれだけ未奈美を苦しめていたことか。




いつもどうりの生活に戻り、楽しい日々を送っていたのに・・・

幸せだったのに・・・

でも、幸せだと感じていたのは私だけだったのかもしれない。




未奈美、ゴメンね。気づけなくて。助けてあげられなくて。
< 11 / 16 >

この作品をシェア

pagetop