虹のかけら
『はい。』
ニコッって笑いながら貸してくれた。
さっきまでの態度は嘘?いじめじゃないの?
『あ、ありがとう』
私は麻美から教科書を借りて読む。
『い、いじめについて。』
読み始めるとまわりが笑い始めた。
『いじめとは、大変…』
やっぱりいじめなんだ。さっきの麻美の態度は嘘だったんだ。
『いじめについて〜(笑)』
まわりの男子が真似しだした。
『キモいし〜』
女子までかからかい始めた。
あ、涙出そうだ。
『てか、こいつ泣いてね?』
皆が笑い始めた時だった
『おいおい〜うるさいぞ?あーもう河口!座れ!』
すとんッ・・・
座ると涙が溢れてきた。
その時、横から手がのびてきて、
『汚くなったし。』
そう言って、麻美が教科書を取った。
『あ…ごめん。ありがとう』

『きしょっ!しゃべんなよ』


なんで・・・麻美は変わったの?
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