少女のヴァンパイア
シュリーはにっこりと笑ったが、
どこか無理をしているようにも見える。
シュリーはファイが座ったのをみると、
話し出した。
「ファイもグレン様と同じヴァンパイアなの?」
「シュリー様は、グレン様がヴァンパイアとご存じなのですか?」
シュリーはコクリと頷く。
そうですか……
とファイは言い、
溜め息をついた。
「シュリー様の思うとおりに、私もヴァンパイアです。」
ちょっと特殊なんですが……
とファイは付け足した。
「ヴァンパイアは、血を飲まないの?」
ファイは、
窓から見える景色を見ながら、
遠くを見ていた。
「私達ヴァンパイアにも種類がございます。
ヴァンパイアには、純血のヴァンパイアとそうじゃないヴァンパイがいます。
純血のヴァンパイはそれほど血を飲まなくても生きて行けます。
しかし、純血のヴァンパイではないヴァンパイは血を必要とします。」
ファイはそこまで言うと、
持ってきたお茶をコップに注ぎ、
シュリーに渡した。