少女のヴァンパイア
寝たシュリーの髪をグレンは梳いていた。
「シュリーちゃんてさ…すごいねぇ。
グレンが怒っているのが分かるなんて。」
ジャックが意味深くありそうにいった。
グレンは額に眉をよした。
「なにが言いたい?」
ジャックはケラケラ笑いながらいった。
「いやぁ~グレンもいい奴見つけたなぁって。」
そして、
シュリーを見た。
「よく耐えれんね。」
耐えれんねとは、
ジャックがよく使う変な言葉で、
耐えられるねと言う意味だ。
「なんのことだ?」
グレンには、
ジャックがなにを言いたいのか、
わかっていたが、
あえてとぼけた。
ジャックにはそれがわかったみたいだった。
「グレンならわかっているでしょ?
シュリーちゃんの血の香りだよ。
とてもいい香りをだしてるだろ?」
確かにシュリーからは、
ヴァンパイアにとって、
とてもいい香りを漂わせている。