少女のヴァンパイア
シュリーはその日…
グレンと一緒に街に来ていた。
グレンは前からファイに
シュリーが屋敷に籠りぱなしを気にしているようだった。
屋敷は広いけど、
シュリーが来て1ヶ月近くたち、
そろそろ屋敷も飽きて来ただろう
とグレンも考えていた。
だが、
グレン自身本当はシュリーを街に連れて行きたくなかった。
ジャックがこの前言っていた、
あの件がまだ終わっていないからだ。
あれからグレンは何度か街にでたものの、
ヴァンパイアは現われなかった。
グレンは最初は拒否したが、
シュリーが行きたいといったので断れなかった。
今、
街に向かっている馬車の中でも、
シュリーは笑顔を浮かべて、
とても嬉しそうだ。
グレンはそんなシュリーをみて、
余計に帰れなくなった。
―…まぁ…俺から離れなかったら大丈夫だろう。