少女のヴァンパイア
―…私…捨てれるの?
シュリーは余計不安になった。
―…それだけは嫌……!
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
シュリーは必死に謝った。
グレンがもういいと言っても、
シュリーはごめんなさい。としか、
言わなかった。
グレンはシュリーの腕を掴むと
自分の方へと引っ張った。
「ごめんなさい。」
シュリーの肩は震えていた。
グレンはハァーと溜め息をついた。
それはグレン自身を落ち着かせる為にやったのだが、
シュリーはそう取らず、
グレンに飽きれられたと思った。
シュリーはグレンの肩をできる限り強く押した。
グレンは後に数歩下がった。
その隙にシュリーは走って逃げた。
「シュリー!」
後ろでグレンの声が聞こえたが、
シュリーはなにも聞こえないように、
人込みに紛れた。