少女のヴァンパイア
シュリーが、
意識を失った時、
そこには、
シュリーに追いついたグレンがいた。
グレンは倒れこんだシュリーを、
受け止めた。
「シュリー…」
愛しそうにシュリーを見つめて立ち去ろうとした。
だが、
「ちょ…ちょっとまて!」
この土地の主―…グレンをみて、
我に返ったヴァンパイアがいった。
グレンが振り向くとその男は体を震わせた。
この世のものとは思えない、
とても美しい美貌をもち、
誰よりも冷たい目をしている。
「なんのようだ?」
そして声は…
容赦なく響く、
残酷なことも軽々という重くのしかかる、
体を震わせる声。