少女のヴァンパイア

それからシュリーはグレンに食事に連れて行かれた。

そこもまたすごく高級感が漂っていて、

シュリーは自分が場違いじゃないかと思い始めていた。

店に入ると、

コック長みたいな人がでてきた。

「グレン様…お久し振りです。」

「あぁ。
テーブルを用意してくれ。」

グレンが言うと、

コック長が…待ってました。

と言わんばかりに目を輝かしていた。

見た目は40代ぐらいなのに、

こうして見ると、

このコック長は若く見える。

「実は今日…もう用意できています。」

「ほぉ…今日はやけに準備がいいな。」

グレンが疑いのまなざしで、

コック長を見ると、

コック長は苦笑いをしていた。

「またあんなことになっては困るので…」

コック長のその姿に、

普段から無表情なグレンが、

満足そうな顔をしてる気がした。



< 61 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop