少女のヴァンパイア
グレンはそういった。
シュリーは笑顔で頷き、
どれにするか迷っていた。
グレンはそんなシュリーを微笑ましくみていた。
「可愛い子を連れてきましたね?」
そういったのは、
この店のコック長―…アーノルドだった。
「何故今日はそんなによそよそしいんだ?」
グレンは、
アーノルドの問い掛けには答えず、
別のことを聞いた。
「今日の気分さ。」
アーノルドはそう言うと、
ニコッと微笑んだ。
「相変わらずのお気楽だな。」
「いやいや…グレンの毒舌には負けるよ。」
そんな言い合いをしていると、
シュリーはおもむろに口を開いた。
「あの…お二人は友達なんですか?」
グレンとアーノルドは言い合いをやめて、
シュリーをみた。
グレンは相変わらずの無表情で、
アーノルドはニコニコと笑っていた。