君に伝えたい




「え…あれ?……」





何で涙が出てんだろう…?




花粉症かな…





「目薬どうしたっけな~…」




確かそこの引き出しに……






「…………あ……。」





引き出しを開けると、ソコにあったのはいつかの指輪。





あたしが誕生日に、ハルに貰ったんだっけ…






リボンがあしらわれてるその指輪は、貰った時と同じ輝きを放っている







「……へへっ。懐かしいなぁ…」






そう言えば、貰ってから一度も付けてないかも…




あの日、帰ったらスグここにしまっちゃったからな~。







「……今のあたしは、付けちゃ駄目だ……。」




あたしはそっと指輪を引き出しに戻した










……もう。あの頃じゃ無いんだもん






あたしは、今を真っ直ぐ歩きたい









……だからコレは、きちんとにハルにたどり着いた時に付ける。






あたしの世界にハルが来てくれる、その時まで。








…あの指輪はあたしの宝物だ……。










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