君に伝えたい

あたしは凄くなんかない。









【美咲】








「………え……?」


「だから!夏生君!転校しちゃったんだってば!」





あれから仕事が詰まってて。


あたしは一週間ぶりに学校に来た






「………嘘…」



「え!?何も知らないの!?」



「知らない………何も…。………知らないよ……」






………転校?







あの夏生が…?






いつもあった笑顔が、一瞬で無くなっていた







由香里の話によると、夏生がここを去ったのはおととい。




突然皆の前で『今までありがと』と言い。まるで当たり前のように居なくなってしまったという








「………………」



「鮎原~!ここの問題………」



「………………」



「鮎原~?」



「あ………は、はい………」







ショックが大きすぎて。授業中もボーッとしていた





だって………………ずっと一緒に居たのに………









どうして何も言わずに行ってしまったの………?






しかも先生に聞いたら。引っ越し先は海外らしいし………








「………~っ」






何だか悲しくなって、家に帰ったらすぐベットにうずくまった






< 174 / 178 >

この作品をシェア

pagetop