君に伝えたい
夢を見た……
大切な人が、離れていく夢。
離れたくないのに………
何で……!!?
……………………………
『ピリリリリリ!!』
ケータイの鳴る音で目が覚めた。
時刻を見たら、夕方の5時半ぐらい。
「あ……あたし寝ちゃってたんだ。」
夏生が帰ってからすぐ、部屋で寝ちゃってたらしい。
疲れてたのかな?
『ピリリリリリ!!』
また鳴り響くケータイの着信音に、少しビクッ!!としてしまった。
「……電話だ」
ダラダラしてたら、着信音が止まった。
あたしはノソノソと起き上がって、ケータイを開く。
「え………………?」
ケータイ画面の表示を見ると、23件も電話が来ている。
しかも全ておんなじ人から。
そしてそのおんなじ人とは、夏生の事だった。