君に伝えたい
――Storeその②「一緒」――
■□■□美咲■□■□■
ハルが居なくなってから、もう2週間が経とうとしていた。
あたしは別に気にもならないし。夏生と楽しくやってる。
けどハルが転校することを知らせた時、夏生が『何してんだよアイツ…』とか何とか呟いてた。
あたしは日に日に人気になっていくハルの話題に出来る限り触れないようにしていた。
「ねぇ美咲!!」
「……なに?」
「あたし、この前雑誌でハルキ君載ってるとこ見たんだけど!!凄くない?!しかも超カッコイイのー!」
「ああ……そうだね。」
止めてくれ……
「もうスッゴい人気だよー!ファンレターとかバンバンきてるらしいし!」
由香里は隣でキャピキャピしてる。
ちょっとウザい……
どうやってそんなにテンション上げたの…?
ハルの事では、気分が下がるだけだよ…
「美咲~!!」
由香里にげんなりしていると、夏生があたしを呼んだ。
「何?」
「中山?が呼んでる。」
「中山??」
「そうそう。この前の」
誰だっけ………?
そう思ってドアの所を見てみると。
おお!!あの人か!
前にあたしに告白してきた人だ……
中山君はあたしと目が合うと「こっちこっち」と手招きしてきた。
「ヤダ!!あの人もカッコイイ~!。」
「ハイハイ……」
あたしは由香里に嫌気がさしながらも、中山君の所へ向かった。