君に伝えたい






「…美咲ぃぃぃ!!」




「なに?由香里。」



携帯の機能を使ってTVを見てた由香里が、突然叫んできた。






めっちゃうるさい……。





「見てコレ!ハルキ君だよね!?」


「えっ!?」






あたしは思わず携帯を奪い取った。





『神山ハルキ君は、今人気爆発中のモデルさんで…』






画面には、司会を勤めているタレントさんと、椅子に座っているハルの姿がホントに映っていた。







ハルだ……。






『モテるんじゃないんですか~?』


『そんなこと無いですよ~。てか、好きな人にモテなきゃ意味無いですし。』



『あははっ……。』





……喋ってる。





いや、喋るのは当たり前なんだけど…。







「ハルキ君かっこヨス……。」





隣で見ていた由香里はハルに見とれている












…ハル、



笑ってる……?。





たまに笑うハルは、一見ちゃんと見える。





でも、違う。





あたしが見てきたハルの笑顔は、こんなんじゃなかったはず……。









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