怪盗イニシャルSからの予告状
がっ、



「頭文字エス?んだよ、それ?」



「………」



俺が知るか。



「なーなー、亮ちーんっ!!頭文字Sって…俺の知らないとこでなんか面白いことでもあったんだろ?教えろー!!」



「………」



全っ然、面白くねーよっ!!



「ねーねー、亮ちんっ!!」



何が何でも知りたいらしい駿は、俺の肩をガクガクと揺すぶってきて…



「だぁ~!!知らねーよっ!!ってか、Sって…駿…まさか、お前じゃねーよな?」



「は?…まあ、そりゃ俺もイニシャルS…」



「ってことは…犯人はオマエかぁ!!俺のオデコにあんな手紙貼り付けたヤツはっ!!」



「は?」



間違いなく駿じゃねーと分かっていながら、誰でもいいから当たりたくなった俺は、



「これでもくらえっ!!」



「いっ…てぇ~!!」



駿の頭にゲンコツをお見舞いした。

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