【実話】~17歳~浮気男を愛してる。
50メートル走るのを、十秒以上かかるあたしは、アキヒロに簡単に追いつかれた。
『嫌だ!!放して!死にたいの!!!もう、生きてくのは嫌なの!!もう、ほっといて!放してっ!!!!!!』
体全体を捩らせて、必死に手を振り解こうとした。
「分かった。分かったから。大丈夫だから。な?」
アキヒロは、あたしの手を放して体を思いっきり引き寄せる。
いつの間にか、腕の中にスッポリ収まってた。
いつの間にか…あたしは、落ち着きを取り戻してた。
"あたしの居場所…"
そんな気がして、抵抗を止めた。