_残酷すぎるキミ_[短編]
「んー、友達がよく口にする名前だから。」
とだけ言っておいた。
「へー。そうなんだー!俺の知り合いなのかもしれないね」
と、笑う彼。
「ねー、あんた。女の子でとっかえひっかえして遊ぶのはよくないと思うよ。」
私がそう言うと、
「うーん…。そうだね。じゃぁ、女の子と遊ぶのはもうやめる。」
以外な言葉が返ってきて、私はひどく驚く。
「だけどその代わり。雅が俺の心を癒してね。」
それだけ言うと彼は満足したように立ち上がり、
私のほっぺに優しくキスを落とし図書室を出て行く前にこう言った。
「あんたって呼ばれるの、悲しいからさ。日向って呼んでね」
「…わかった。」
「よしっ。じゃぁ今、日向って呼んでみて。」