【短編】君を想う
「おじゃましまーす……」
カーテンを閉め切っているせいか、部屋の中は薄暗かった。
「今、お茶でも……」
「あ、いや……」
「それくらいは出来ますよ」
彼女は力なく笑うと、キッチンに向かった。
「あっ! これ……。プリンとかスポーツドリンクとか買ってきたんで……」
コンビニの袋をそのまま差し出した。
一瞬びっくりした表情の彼女だったけど、すぐに小さく微笑んで、
「ありがとう」
と言ってそれを受け取った。
ローテーブルを通り越し、小さくカーテンをめくって外を見ると、大粒の雨が降り出したところだった。
「どうぞ」
カチャっという音と彼女の声に振り返ると、ローテーブルに紅茶が置かれていた。
「すいません……。あ、あとこれ、届け物です」
柏木さんから預かった紙袋を差し出した。
不思議な顔をした彼女が中身を見て、やっぱり不思議そうな顔をする。
やっぱり、口実だったんだろうな。
「あの……」
カーテンを閉め切っているせいか、部屋の中は薄暗かった。
「今、お茶でも……」
「あ、いや……」
「それくらいは出来ますよ」
彼女は力なく笑うと、キッチンに向かった。
「あっ! これ……。プリンとかスポーツドリンクとか買ってきたんで……」
コンビニの袋をそのまま差し出した。
一瞬びっくりした表情の彼女だったけど、すぐに小さく微笑んで、
「ありがとう」
と言ってそれを受け取った。
ローテーブルを通り越し、小さくカーテンをめくって外を見ると、大粒の雨が降り出したところだった。
「どうぞ」
カチャっという音と彼女の声に振り返ると、ローテーブルに紅茶が置かれていた。
「すいません……。あ、あとこれ、届け物です」
柏木さんから預かった紙袋を差し出した。
不思議な顔をした彼女が中身を見て、やっぱり不思議そうな顔をする。
やっぱり、口実だったんだろうな。
「あの……」