粉雪2-sleeping beauty-
「…てゆーか、煙草吸って良い?」


『あっ、ハイ!』


返事を聞き、煙草を咥えた。


火をつけると、メンソールが肺まで広がる感覚に、自然と安心する。



『あのっ、おいくつなんですか?』


「ハァ?」


突然の質問に、眉をしかめた。



『いや、変な意味じゃなくて…。
社長さんってもっと、オジサンのイメージがあったのに…。』


口ごもってしまった女に、少しだけ笑った。



「…いや、オッサンだよ、俺も。
25だからな。」


『…そうなんですか…。』


「…アンタは?」


『22です。』


その言葉に、噴き出しそうになった。



「22?!」


『えっ?!変ですか?!』


目を丸くして、聞き返されてしまった。


同じ22でも、千里とは違いすぎる。


あれが俺の中で“普通の22の女”のイメージだったから、

この女はもっと若いのかと思っていた。



「…いや、変じゃねぇよ。」


怒っている千里の顔を想像し、笑いを堪えることに必死だった。



『…あたしよく、童顔だからもっと下に見られるんです…。』


「…いや、若く見られるのは良いことなんじゃねぇの?」


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