粉雪2-sleeping beauty-
『―――ちょっ…!』


佐和が車に乗り込んだ瞬間、自分に引き寄せた。


抱き締めてキスをして、舌を入れた。



『…幸成…さん…?』


「…他人行儀だな…。」


戸惑う佐和の耳元で囁くと、赤らめる顔に笑いかけてやった。



『…幸成…。
愛してる…!』


「…合格。」


そして再び、舌を捩じ込んだ。



どんなにこの台詞が欲しいと願っただろう…。


全部、千里が壊したんだ…。


あの女の所為で、人生めちゃくちゃだ…。



運転席に座る俺の上で、佐和は快感に酔いしれた。


はだけた胸を鷲掴み、昂ぶる物で突き上げた。


月明かりに照らされた佐和の顔は、千里とは全く違った。



『―――アァ!』


「…もっと…声、出せよ…」



一つ一つのパーツを確かめるように…


千里じゃないことを確認するように…



「…愛してる…」


『―――ャ!!』



“愛してる”って、何だろう…。


ただの言葉なのに…


俺を、俺達を苦しめ続けたんだ…。



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