粉雪2-sleeping beauty-
a telephone call
―――携帯なんてものは便利な反面、時に俺を縛る。
どこに居ても、何をしててもお構いなしに、相手からの着信が告げられる。
あれから俺は、定期的に佐和と会っていた。
飯食って、車の中でヤって。
ホテルの方がシャワーがあって便利なんだけど、服を脱げば墨がバレるから。
別にバレても問題ないんだけど、説明するのが面倒なだけだ。
だから、服を脱がなくても良い車の中は、最高だと思う。
佐和の話なんて、聞いてるような聞いてないような。
まぁ、覚えてないんだから、聞いてないのと一緒だろう。
会社も順調だし、従業員は増えて忙しいし。
これほど最高な人生を歩んでるはずなのに、何故か虚しさばかりを覚えた。
請求書も家賃の振り込みも、家の掃除も洗濯も。
することなんて、毎日山のようにある。
だけど俺は、アイツが居なくたって生きていけるんだよ。
元々、一人で生きてきたんだ。
金もあるし、女なんて腐るほど居る。
あんな女に関わってた人生が、おかしかっただけだ。
そんなある日だった。
すっかり風は秋のものに変わり、緑だった葉っぱは赤や黄色に変わった。
♪~♪~♪
着信:千里
「―――ッ!」
久しく表示されていなかったディスプレイの名前に、嫌でも心臓が脈を打った。
今更俺に、何の用があると言うんだろう?
出ない理由もない。
そんな思いで、通話ボタンを押した。
どこに居ても、何をしててもお構いなしに、相手からの着信が告げられる。
あれから俺は、定期的に佐和と会っていた。
飯食って、車の中でヤって。
ホテルの方がシャワーがあって便利なんだけど、服を脱げば墨がバレるから。
別にバレても問題ないんだけど、説明するのが面倒なだけだ。
だから、服を脱がなくても良い車の中は、最高だと思う。
佐和の話なんて、聞いてるような聞いてないような。
まぁ、覚えてないんだから、聞いてないのと一緒だろう。
会社も順調だし、従業員は増えて忙しいし。
これほど最高な人生を歩んでるはずなのに、何故か虚しさばかりを覚えた。
請求書も家賃の振り込みも、家の掃除も洗濯も。
することなんて、毎日山のようにある。
だけど俺は、アイツが居なくたって生きていけるんだよ。
元々、一人で生きてきたんだ。
金もあるし、女なんて腐るほど居る。
あんな女に関わってた人生が、おかしかっただけだ。
そんなある日だった。
すっかり風は秋のものに変わり、緑だった葉っぱは赤や黄色に変わった。
♪~♪~♪
着信:千里
「―――ッ!」
久しく表示されていなかったディスプレイの名前に、嫌でも心臓が脈を打った。
今更俺に、何の用があると言うんだろう?
出ない理由もない。
そんな思いで、通話ボタンを押した。