粉雪2-sleeping beauty-
♪~♪~♪

着信:ルミ


何だか凄く、嫌な予感がした。



―ピッ…

「…ハイ?」


『マツさん大変!!』


「どーしたんだよ、一体?!」


ただ事ではないルミの悲痛な叫びに、目を見開いて声を上げた。



『…ママと…連絡取れなくて…!』


「―――ッ!」



“連絡が取れない”って…。


全身が心臓になってしまったみたいに、体中の脈が刻む。


その所為で、嫌な予感ばかりが支配する。



「…どーゆーことだよ…?」


『…ママ、お店来てなくて…。
こんなこと初めてだし、電話しても繋がらないし…。』


ルミは泣きそうなほど震えた声で、戸惑いながら言葉を続けた。


『…昨日の帰り際、様子が変だったの…。
“ルミちゃん、ありがとう”って言ってて…。』


「―――ッ!」


『マツさんなら、ママの居場所に心当たりあるかと思って!
お願いだから、早くママを探して!!』


その瞬間、気付いたら飛び出していた。



“もぉ会わない”って決めたはずなのに…。


お前が心配掛けることやってんじゃねぇよ!!


頼むから…


無事で居てくれよ!!


まだ合鍵だって返してなくて、俺の心の中からだって居なくなってないのに…。


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