粉雪2-sleeping beauty-
「…小林隼人の墓の場所だ。」
『―――ッ!』
目を見開いた嵐に、だけど俺は振り払うようにして言葉を続ける。
「…千里から、頼まれてたんだ。
千里が死んだから、同じ墓に入れてやって欲しい。
俺は多分、この約束を守ることが出来ないと思うから…。」
『―――ッ!』
瞬間、嵐の顔が強張った。
『マツ!!
何する気なんだよ?!
お前、まさか―――』
「俺は、死なない。」
嵐の言葉を遮り、その瞳を強く見据えた。
そしてゆっくりと、言葉を続ける。
「…何で俺が、あの人のところに行かなきゃいけないんだよ。」
『じゃあ、何だって言うんだよ?!』
嵐の顔は、悲しそうに歪んでいた。
ホストらしからぬその顔に、再び口元を緩ませる。
「…心配すんな。
万が一の時に頼んでるだけだ。」
『―――ッ!』
「…そうならないように、頑張るしさ。」
『意味わかんねぇだろ?!
全然答えになってねぇじゃねぇか!!』
だけど俺は、立ち上がった。
これで全ての仕事は終わりだ。
後はもぉ、千里を迎えに行くだけ。
どうなるかなんて、まるでわからない。
きっと俺の思い描いているシナリオ以外には、ないのだろう。
だけど、それでも良い。
もぉ迷うことなんて、何もないから―――…
『―――ッ!』
目を見開いた嵐に、だけど俺は振り払うようにして言葉を続ける。
「…千里から、頼まれてたんだ。
千里が死んだから、同じ墓に入れてやって欲しい。
俺は多分、この約束を守ることが出来ないと思うから…。」
『―――ッ!』
瞬間、嵐の顔が強張った。
『マツ!!
何する気なんだよ?!
お前、まさか―――』
「俺は、死なない。」
嵐の言葉を遮り、その瞳を強く見据えた。
そしてゆっくりと、言葉を続ける。
「…何で俺が、あの人のところに行かなきゃいけないんだよ。」
『じゃあ、何だって言うんだよ?!』
嵐の顔は、悲しそうに歪んでいた。
ホストらしからぬその顔に、再び口元を緩ませる。
「…心配すんな。
万が一の時に頼んでるだけだ。」
『―――ッ!』
「…そうならないように、頑張るしさ。」
『意味わかんねぇだろ?!
全然答えになってねぇじゃねぇか!!』
だけど俺は、立ち上がった。
これで全ての仕事は終わりだ。
後はもぉ、千里を迎えに行くだけ。
どうなるかなんて、まるでわからない。
きっと俺の思い描いているシナリオ以外には、ないのだろう。
だけど、それでも良い。
もぉ迷うことなんて、何もないから―――…