粉雪2-sleeping beauty-
I love you.
―ガチャ…
「…寒っ…!」
部屋に戻ると、その冷たさに相変わらず身を縮めた。
折角車内で温まったのに、部屋に戻るまでの間に体が冷える。
電気をつけるより早く、手探りでエアコンのリモコンを探し出し、スイッチを入れた。
『―――クシュッ!』
「…大丈夫?
お前、風邪引くからシャワーでも浴びれば?」
小さくくしゃみをした千里に、風呂場を指差して言葉を掛けた。
『…うん、そーする…。
でもあたし、もぉ風邪なんて引かないけど。』
「―――ッ!」
言葉を残し、風呂場へと消えようとする千里に、瞬間、心臓が嫌な音を打つ。
そして気付いたら、その腕を握り締めていた。
『…どしたの?
シャワーだから、一緒には入れないよ?』
俺に向き直り、千里は不思議そうに聞いてきた。
「…お前、何言ってんの…?」
『―――った!』
瞬間、千里を壁に押し当てた。
ドンッと音を立て、千里の顔が歪む。
だけど俺は、その顔を睨み付けて言葉を続けた。
「…期待させるようなこと言うなよ。
別に俺、無理やりヤろうなんて思ってねぇから。
そこまでは…求めてねぇよ…。」
『…無理やりじゃないよ?』
「―――ッ!」
目を見開き、言葉を失った。
緩んだ俺の手から腕を外し、千里は笑い掛ける。
『…言ったじゃん。
マツは、あたしのこの世で最期の男なの。
あたしの全部、あげるよ?』
「―――ッ!」
俺は、何を言わせているんだろう…。
これから俺達は、どうなってしまうんだろう…。
「…寒っ…!」
部屋に戻ると、その冷たさに相変わらず身を縮めた。
折角車内で温まったのに、部屋に戻るまでの間に体が冷える。
電気をつけるより早く、手探りでエアコンのリモコンを探し出し、スイッチを入れた。
『―――クシュッ!』
「…大丈夫?
お前、風邪引くからシャワーでも浴びれば?」
小さくくしゃみをした千里に、風呂場を指差して言葉を掛けた。
『…うん、そーする…。
でもあたし、もぉ風邪なんて引かないけど。』
「―――ッ!」
言葉を残し、風呂場へと消えようとする千里に、瞬間、心臓が嫌な音を打つ。
そして気付いたら、その腕を握り締めていた。
『…どしたの?
シャワーだから、一緒には入れないよ?』
俺に向き直り、千里は不思議そうに聞いてきた。
「…お前、何言ってんの…?」
『―――った!』
瞬間、千里を壁に押し当てた。
ドンッと音を立て、千里の顔が歪む。
だけど俺は、その顔を睨み付けて言葉を続けた。
「…期待させるようなこと言うなよ。
別に俺、無理やりヤろうなんて思ってねぇから。
そこまでは…求めてねぇよ…。」
『…無理やりじゃないよ?』
「―――ッ!」
目を見開き、言葉を失った。
緩んだ俺の手から腕を外し、千里は笑い掛ける。
『…言ったじゃん。
マツは、あたしのこの世で最期の男なの。
あたしの全部、あげるよ?』
「―――ッ!」
俺は、何を言わせているんだろう…。
これから俺達は、どうなってしまうんだろう…。