粉雪2-sleeping beauty-
持ってこられたガトーショコラに、嬉しそうに目を細める千里を見つめた。
「…千里、ペットでも買ってやろうか?」
煙を口の端から吐き出しながら聞いた。
『…どこに可愛がってあげる時間があるの?
あたしの仕事、減らしてくれるの?』
ガトーショコラを口に運びながら、千里は少しだけ俺を睨んだ。
「…別にそれでも良いぜ?」
俺は別に、自分が出来ないから仕事を押し付けてるんじゃない。
ペット可愛がって隼人さんを忘れられるなら、そっちの方が良い。
『…やっぱマツ、変だね。』
ため息をついた千里は、フォークを置いて煙草を咥えた。
『…心配しなくても、あたしはアンタの世話で手一杯なんだよ。
ペットなんか飼ってる余裕ないし。』
「…あっそ。」
別に千里に世話してもらってるつもりはない。
むしろ、俺が世話してやってるカンジだし。
だけど俺のこと考えてるなら、それはそれで悪くない。
てゆーか、ちょっとだけ嬉しかったりする俺は、やっぱり馬鹿だと思う。
「…行くか。」
最後の煙を吐き出し、煙草を灰皿に押し当てて立ち上がった。
同じようにまだ長い煙草を灰皿に押し合てた千里も立ち上がる。
確認したようにサングラスを掛け、
椅子に掛けていたフェンディーのマフラーを首から掛けた。
バッグを持った千里が、歩き出した俺の後ろに続く。
やっとこの虫唾が走るような熱気から解放される。
「…千里、ペットでも買ってやろうか?」
煙を口の端から吐き出しながら聞いた。
『…どこに可愛がってあげる時間があるの?
あたしの仕事、減らしてくれるの?』
ガトーショコラを口に運びながら、千里は少しだけ俺を睨んだ。
「…別にそれでも良いぜ?」
俺は別に、自分が出来ないから仕事を押し付けてるんじゃない。
ペット可愛がって隼人さんを忘れられるなら、そっちの方が良い。
『…やっぱマツ、変だね。』
ため息をついた千里は、フォークを置いて煙草を咥えた。
『…心配しなくても、あたしはアンタの世話で手一杯なんだよ。
ペットなんか飼ってる余裕ないし。』
「…あっそ。」
別に千里に世話してもらってるつもりはない。
むしろ、俺が世話してやってるカンジだし。
だけど俺のこと考えてるなら、それはそれで悪くない。
てゆーか、ちょっとだけ嬉しかったりする俺は、やっぱり馬鹿だと思う。
「…行くか。」
最後の煙を吐き出し、煙草を灰皿に押し当てて立ち上がった。
同じようにまだ長い煙草を灰皿に押し合てた千里も立ち上がる。
確認したようにサングラスを掛け、
椅子に掛けていたフェンディーのマフラーを首から掛けた。
バッグを持った千里が、歩き出した俺の後ろに続く。
やっとこの虫唾が走るような熱気から解放される。